【記事訳】『PJ・タッカー「スタッツってのは本当にくだらねえ!」』

記事訳
via NBA.com
A meaningless anecdote about the Rockets' P.J. Tucker
Houston's defensive stalworth surprised by his offensive prowess in the blow-by rate category.

ワシントン・ウィザーズの番記者フレッド・カッツの記事。

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PJ・タッカーに関するおかしなスタッツを見つけてしまった。

11ヶ月前、ロケッツがワシントンでプレーする前にキャピタルワンアリーナのビジタールームでタッカーを訪ねた。分析オタクのサイトStat Spectrumで“blow by rate”というニッチなスタッツがあり、それを調べた友人によるとタッカーが2018-19シーズンその分野でリーグ2位だった。どんなバカげたトリビアが生まれるかは分からなかったが、これについてタッカーに意見を聞いてみたかった。

※“blow by rate”は自分を守っている選手をドライブで抜いていく割合を測るスタッツ(高いほど相手をドライブで抜いているということになる)

キャッチ&シュートが得意なタッカーがなぜこの分野で高くランクされているか自分なりのセオリーがあった。相手が彼に3Pを打たせないように守っているのかもしれないし、単に体の大きなフォワードのスピードをなめているのかもしれない。とにかく彼に聞いてみたかった、だから試合開始の1時間前にインタビューを要請した。

ロケッツのPRスタッフ、トレイシー・ヒューズの隣にいたタッカーのところに向かい、彼と握手をし自己紹介をした。タッカーに“blow by rate”の話をし、彼がリーグ2位だったと伝えた。彼は信じていなかった。

「オレがそんなに抜かれてるのか?」タッカーは確認してきた。

彼はディフェンスのスタッツと勘違いしていた。

オフェンスのスタッツの話でタッカーがディフェンスを抜いている、と伝えると「オレが2位?」とまた確認してきた。

そうだ。

「まじかよ」彼は笑っていた。「今まで聞いた中で一番クレイジーだ。」

彼に一番は誰だと思うか聞いてみた。タッカーのチョイスはカイリー・アービングだった。悪くない予想だが、答えは全くちがう。

正解はジャレッド・ダドリーだ。

「ふざけんな!あんたにはまずバカにされたけど、またバカにされた。」

ここでヒューズが録音されていることをタッカーに注意していた。レコーダーは彼の顔のすぐそばにあることを考えると、十分すぎるくらいはっきり録音されていた。しかし、ダドリーは彼の親友でもあったから、彼はこれを残しておきたかった。

「オレはバカにされたんだ、録音しといてくれ!」繰り返し言った。「録音されても構わねえ!」


奇しくも今シーズンのサンダーにとどめを刺したのはタッカーのドライブだった。

だから録音したものを実際にダドリーに伝えた。

「PJは単なるヘイターだ。あいつは何でもオレが上だと嫌がるんだ。嘘じゃないぜ。あいつは自分が一番のスタッツを知ってる、コーナースリーのパーセンテージだ。みんな自分が1位のスタッツがある、今オレにもできた。」

なぜ彼らのような選手がエリートアタッカーとして数値に現れるか、タッカーと話した。タッカーもダドリーもキャッチ&ゴーが速い、でも相手チームはそれを理解しておらず速い選手にマークさせない。一分ほどで会話は終わった。

と自分はそう思っていた。

自分はロッカールームの逆側にいるオースティン・リバースに話かけにいっていた、彼は昨年まで自分が担当しているワシントンにいた選手だ。数分間喋っていると右肩を叩かれた。振り返るとタッカーだった。

「ちょっとだけいいか?」

タッカーはフロントエントランスのある狭い廊下へと案内した。考え直してダドリーに対する発言を消すように言うつもりなのではないかと思っていた。

でもそれは違った。

マイク・ダントーニが試合直前のミーティングをアシスタントコーチたちとしている部屋の近くまできた。人類の全ての笑顔を見てきたわけではないが、その部屋のドアを開けたときのタッカーの自慢げな笑顔は世界で一番だったと言える。

ダントーニはこちらを見るとまるで、あんたは一体誰だ?なんで試合前のミーティングに割り込んできた?とでも言いたそうな顔をしていた。自分も何が起こっているか分からない、頼むか怒らないでくれ、とテレパシーを送っていた。

「コーチ、こちらはThe Athleticのフレッドだ。」タッカーは話し始める。

ダントーニはこちらを見てうなずく、タッカーはまた肩を叩いてきた。

「あんたが書いてる記事についてコーチに話してくれ。」

ヒューストン・ロケッツのコーチはこの無意味な話を聞きたがっていた、一度も会ったことない男のだ。(その夜、ロケッツはウィザーズ相手に158得点を許しているが、このせいで準備不足になったのかもしれない。)

「Stat Spectrumによると“blow by rate”というオフェンスでどれだけ相手を抜いたかを測るスタッツがあって、PJ・タッカーは昨年リーグ2位でした。」

ダントーニは“blow by rate”のことを知っていた。ニコニコしながら答えの分かっている質問を返してきた。

「それはボールを持っているときの話?」

笑ってしまったがタッカーは笑っていなかった。その代わり真剣なふりをしながら

「聞いただろ?オレはもっとボールを持ってプレーしたらいいんだ。」とコーチに言った。

くだらないスタッツより大事なコーチミーティングを続けるため、タッカーはロッカーに戻っていった。戻る道中タッカーに“blow by rate”のおかげで次の契約金があがったら自分に4%お金を分けてほしいとジョークを言った。

彼は大声で笑うと、こちらを見て一言こう叫んだ。

「スタッツってのは本当にくだらねえ!」

※一部省略している箇所、補足している箇所あります。

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