サンダーを支えるM字な男 ビリー・ドノヴァンバスケット理論

ビリー・ドノヴァンのバスケットボール観について。

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インタビュー

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(バスケットボールの試合では)ボールは1つしかない、そしてポイントガード以外の選手は(出場時間の)5%程の時間しかボールに触れることはできない。バスケットボールは95%ボールを持っていない時間で構成されているんだ。(中略)新聞の見出しには「誰々がリーディングスコアラー」「誰々が何点取った」なんて書かれるけど、本当のこと、真実を言うとバスケットボールの試合では95%の時間ボールを手にしていない。ほとんどの選手はボールを手にしてプレーしたいと思っているんだけどね。

 ビリー・ドノヴァン

95%の内訳はディフェンス、オフボールオフェンス、そしてパスやリバウンドなど誰の手にもボールがない時間

だから、本当に価値のあることはボールを持ってどれだけいいプレーをしたかではないんだ。「トランジションディフェンス」「ボックスアウト」「ヘルプサイドディフェンス」「テイクチャージ」「ルーズボールダイブ」「スクリーン」「オフェンスリバウンド」ゲームにインパクトを与えるプレーはものすごくたくさんある。でも多くの選手が95%のプレーをできていない、なぜなら5%に集中してしまっているからだ。しかも、その5%は感情の起伏に直結してくる。例えば、シュートが入れば「よし!」となるけど、外して「よし!」とはならないでしょ。シュートが決まるかは日によって違う、選手がコンロールできるのはボールを持っていない95%の時間のプレーだ。では、何故そのプレーに集中しない?

 ビリー・ドノヴァン

例えば、前日FG 2/11(38分出場)で落ち込んでいた選手に対するドノヴァンのアプローチはこう

Q「昨日何本シュートを外した?」
A「9本だ」

Q「シュートを打つのにかかる時間は?」
A「大体1秒とか」

Q「昨日何分出場した?」
A「38分」

Q「では残りの37分51秒君は何をした?」

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ドノヴァンバスケットボール

インタビューを聞いて合点がいったことがいくつか。

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ロバーソン

以前パークがロバーソンについて「人を見る、そいつの価値を知ろうとするには、そいつがボールを持っていないときに何が出来るのかを見たらいい。要は、そいつがバスケットボールなしで勝利に貢献しているかどうかだ。ドレはそれが出来る人間だ。」 と言っていた。ロバーソンはまさにドノヴァンバスケットを体現する選手。

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お気に入りのフレーズ

ドノヴァンは勝った後でも負けた後でも試合後の会見で“generated shots”「シュートを生み出した」というフレーズをよく使う。これは「シュートが入った」という結果よりも「良いシュートを打った」という過程(自分たちでコントロールできるもの)をドノヴァンが大切にしているからでインタビューの発言にも通ずる部分。

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全米2連覇

2006、2007年にドノヴァンが指揮していたフロリダ大が全米2連覇を果たした時の中心選手はアル・ホーフォード、コーリー・ブリュワー、ジョアキム・ノア。95%のプレーのスペシャリスト軍団。

(ホーフォードについて) 彼は得点やスタッツは一切気にしない選手だ。彼が気にするのは勝利だ、ディフェンスできるかどうかだ、リバウンドがとれるかどうかだ。その気になればもっと得点を取ることができるけど、それが自分のチームにとってベストではないと分かっているんだよ。

 ビリー・ドノヴァン

ジョアキムと対戦するときは注意しないといけない、なぜならオフェンスでもディフェンスでも全てのポゼッションでリバウンドを狙っていて、そして彼は走り続けるからね。

 ビリー・ドノヴァン

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まとめ

昨シーズン終了後にサンダーはHCを代えるべきだという記事がいくつか出ていたが、個人的には

  1. 毎年中心メンバーが変わる中プレーオフに出続けている点
  2. 常に選手を批判から守ってくれる点
  3. ドノヴァンのもとで若手(アダムス、ロバーソン、ジェラミ、アブリネスなど)が成長している点

を考えると反対。今シーズンは就任以降初めて中心メンバーの変化なく迎えることができるので願わくばこれまでの過程が実ってくれるといいのだけれども。

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