【記事訳】『マーク・ダグノートの道のり』

Daigneault Brings Unique Experience to Oklahoma City Blue
Perhaps more than any other NBA team, Thunder has always tried to optimize the positive impact its Development League team has on the organization.

サンダーの新HCマーク・ダグノートが2014年(まだGリーグがDリーグだった頃)オクラホマシティ・ブルーのHCに就任した際のQ&A。

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Q.フロリダ大学ではビリー・ドノヴァン、コネティカット大学ではジム・カルフーンのもとでコーチをしていましたが、ここまでの道のりはどうでしたか。

人は経験や周りの人間に影響され成長する、その完璧な例だ。

まず自分にそんな機会が訪れることはなかったかもしれないし、そこで手にした自信も得られなかったかもしれない。一緒に仕事をした人とも働くことはできなかったかもしれない、それはその二人だけでなくアシスタントコーチや選手を含めてね。人はそうした人々と接すること、日々起こる経験で成長する、自分はその恩恵を受けただけだ。

Q.フロリダ大学時代、最も影響を受けたことは何ですか?

プログラムにおいてビリー・ドノヴァンが作りあげてきたカルチャー、そしてそのカルチャーがどれだけ試合の勝敗に影響するかだ。彼はプログラムを実行する際、プロセスやカルチャーをとても大事にするコーチだ。基礎が築き上げられていたら、すばらしい選手たちと勝利&チャンピオンシップを積み上げていけばいいだけだ。それが一番影響を受けたことだと思う。

日常的に根付いているカルチャー、選手たちのハードに取り組む姿勢、日々の練習での基準、試合で必要とされているレベル、すべてがスペシャルだった。それらは自分がフロリダ大学に行く前からずっと根付いていたことだった。実際に目の当たりにしたことは自分が変わるきっかけになった。

フロリダ大学時代にビリー・ドノヴァンのもとでカルチャーを学んだというダグノート。サンダーもカルチャーを大切にしてきた。

Q.オクラホマシティ・ブルーでHCをすることのどこに魅力に感じましたか?

ここでの仕事に魅力を感じたのはHCに就けるということだ。長い間コーチをしていても自分のプログラムで自分のチームを指揮する機会のない優秀なコーチはたくさんいる。HCに就くということが簡単なことではないことは理解しているよ。

もう一つはNBAだ。NBAのコーチは本当に特別で彼らの試合を把握する能力をいつも尊敬していた。その環境に身を置いてそうしたコーチたちと一緒に試合を経験することは、自身の成長に繋がると感じたんだ。

加えて、この組織に対する尊敬の念もあった。世界最高のリーグNBAで最も身近に感じていて尊敬しているチームからHCのオファーがあったんだ、簡単な決断だ。もちろんフロリダ大学には感謝している、すばらしい経験ができたからね。

Q. 選手育成における理念は何ですか?

理念に関して、コーチがまずやらないといけないのは自分の置かれた環境を認識することだ。オクラホマのプログラムはここでないと効果が薄いだろう。ここではそれがしっかり認識されているから、行動やビジョンにつながっている。(※要は“やっていること”と“やりたいこと”が一貫しているということだと思う)

2つ目に育成は総合的であるということだ。選手のスキルだけを伸ばしたらいいというわけではない。単にチームへの影響力を高めるだけでも、体を強くするだけでも、身体能力をあげるだけでもない。それらすべてをこなして、更にメンタル的にはプロとしての思考も身に付けないといけない。それが自分の育成に関する哲学だろうね、それら(心技体)は独立することはなく相乗していく。コーチとして1つでも抜けていたら、選手はある分野が欠けたまま成長してしまう。それが欠けている選手に気付いてあげるのも我々の仕事だ。

Q.オクラホマシティ・ブルーはサンダーの傘下のチームですが、それはどういった影響があるでしょうか?

職を受ける前に分かっていたことは、とてつもない適応能力が求められるだろうということだ。ブルーがオクラホマシティにあるというだけでなく、それがDリーグ(現Gリーグ)の本質なんだ。常に進化しているリーグだからね。

ロスターはシーズン中に何度も変わる可能性がある。何があろうともそれに適応する準備が必要だ、それがコーチングでありDリーグに限らないことだけど。ただ現在のリーグの性質上その要素が強調されている。

Q.これまでサンダーのコーチングスタッフとしてどんな経験をしましたか?

ここの人たちは本当に時間やエネルギーを惜しまずに接してくれている、自分だけでなく全員にね。新入りのスタッフに価値のある経験をさせようとしてくれるんだ。コーチブルックスはわざわざ助けはいらないか声をかけてくれた。はじめの日からずっと影響を受けているよ。

コーチングスタッフに限らず組織全体について言うならば、とても協力的な環境だ。異なる部署が協力しあっている。ここのすべての部署、すべての人々が信じられないほど寛容なんだ。

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Q.今シーズンのオクラホマシティ・ブルーでやりたいスタイルはありますか?

サンダーとのコラボレーションは重要だ。我々が様々な面でサンダーの延長であることは明らかだからね。だから、理念や置かれた環境を理解することが大事なんだ。自分はサンダーの練習の雰囲気を理解しないといけない。自分は選手を適切にコーチできているか?ブルーの選手がサンダーにコールアップされたときに迷わず馴染めるようにしないといけない。それが1つのビジョンだ。

スタイルについて言えば、多くのコーチがオフェンスでもディフェンスでもチームプレーがしたいと思っている。スタイルを一言で言うならば、“Connected”だ。オフェンスでもディフェンスでも連携プレーがしたい。基本はサンダーのスタイルにブルーのメンバーを組み合わせていく。我々にケビン・デュラントはいないから、サンダーと全く同じスタイルはできないからね。まずは自分のチームを知らないといけない。チーム構成を見る前に自分のやりたいことを決めてしまったら、選手とスタイルが一致しないだろうからね。

Q.オクラホマシティの印象はどうですか?

飛行機から降りた瞬間、いや降りる前からチームに対するこの町の情熱を目の当たりにしたよ。フライト中にもラッセル・ウェストブルック、ケビン・デュラントのTシャツを着ている人を見た。オクラホマの伝統はずっと守られている。はじめの週、歯磨き粉を買いにセブンイレブンに行ってレジで歯磨き粉の場所を聞いたんだ、そしたら並んでいた3,4人みんなが歯磨き粉の場所を教えてくれた。“いやいや、みんなが対応してくれるんかい”って感じだよね。

オクラホマのような評判のいいコミュニティであれば馴染みやすいし、そんな町のチームなら働きやすい。それがはじめの印象かな。

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