“人生は一度きりだから楽しんだ方がいいよね。ずっと髪を染めたかったんだ、何でもやってみるよ。”
奇抜な髪色に、愛嬌ある笑顔。オクラホマ生まれ、イギリス育ちでポーランド代表という異色の経歴。
ジェレミー・ソーハン(ベイラー大学)ほど、魅力が詰まった選手は2022年NBAドラフトにいないかもしれない。
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プロフィール/プレースタイル
- 年齢 :18歳(2003年5月20日生)
- 身長 :206㎝
- 体重 :104㎏
- 指名予想:8~20位
シーズン | 所属 | PTS | REB | AST | FG% | 3P% | FT% |
2021-22 | BAYLOR | 9.2 | 6.4 | 1.8 | 47.4 | 29.6 | 58.9 |
ソーハンの強みは様々なプレー、様々なポジションをこなすことができること。ESPNドラフトアナリストのマイク・シュミッツは「攻守で1~5番までこなせる」「ピック&ロールのハンドラーにもローラーにもなれる」と評し、スコッティ・バーンズを比較対象に挙げた。体が大きく(206cm-104kg)、手が長い(ウイングスパン213cm)のに加え身体能力が高いことも強みだ。
The Athleticドラフトアナリストのサム・ヴェシーニもシーズン終盤に向けてその万能ぶりを遺憾なく発揮していたソーハンを「ポジションの概念に当てはまらない」とし、9位指名予想と高く評価していた。
一方で成功率3割に満たない3Pと50%台のFTには改善の余地があり、技術的には未熟な面もある。しかし、シーズン最後の8試合でFT成功率72.2%(26-36)と大幅に改善。シュートフォームは悪くなく3Pの上達にも期待が持てる。
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バックグラウンド
オクラホマ生まれ&イギリス育ちのポーランド代表
バスケットボール選手だったアニタ・ソーハンは生まれ故郷ポーランドからオクラホマにあるペンハンドルステイト大学へ進学し、そこで同じくバスケットボール選手だったライアン・ウィリアムスと運命の出会いを果した。2人は2003年に子どもを授かる、それがジェレミーだ。
2003年にオクラホマのガイモンという田舎町で生まれたんだ、でもお母さんが大学を卒業した2005年にはイギリスに引っ越した。
ジェレミー・ソーハン
イギリスでプロ選手としてプレーしていた父親についてアメリカを出たソーハンは両親の影響で自然とバスケットボールにのめり込んでいく。13歳までソーハンのコーチは母親アニタだった、サイズに似合わずプレーメイキング能力が高いのはポイントガードだった母親ゆずりだ。
生まれたときからいつもバスケットボールを持ってたんだ、両親がバスケットボールをしていたからね。お母さんがコーチをしてくれていた、“コントロールできることに集中しなさい”、”積極的に自分の技術を活かしなさい”といったアドバイスは自分にとって大きかったよ。
ジェレミー・ソーハン
アメリカ生まれ、イギリス育ちのソーハンはポーランド代表としてU16 のユーロトーナメントに出場する。
イギリス代表として活動することもできたがポーランドを選んだのは母親アニタがポーランド出身だったこと、それに加えてバスケットボールの組織力や国の援助に魅力を感じたから。定期的に代表合宿が開かれていたポーランドと比較し、イギリスは大会前に寄せ集めで練習をするのみだった。
このトーナメントでソーハンはその名をバスケットボール界に轟かせる。
平均16.1得点-9.6リバウンド-3.0アシスト-3.1スティール-1.5ブロックの活躍でポーランドをディビジョンBの優勝に導くと大会MVPを獲得した。
クレイジーな経験だったよ。優勝までの道のりが最高だったんだ、本当にいいチームだったからね。全員が目的を分かっていたし、楽しみながら一生懸命にプレーしていた。
ジェレミー・ソーハン
ソーハンはこの活躍で数多のユーロクラブから勧誘を受けたが、どのチームにも入団せずある決断をする。
母親アニタと同じく生まれ故郷を離れアメリカの大学でプレーすることを。
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そして、アメリカへ
ソーハンが進学を決めたのは名門ベイラー大学。
カンザス、ミシガンステイト、アリゾナと数ある名門校から勧誘があったが、ユーロチャンピオンになる前から声をかけてくれバスケットボール以外の相談にも乗ってくれたベイラーに魅力を感じた。加えて、上級生中心のチームだったため彼らが卒業した後であれば出場機会が十分にあると考えた。(先のイギリスではなくポーランドを選択したときもだが、ド派手な髪色からは想像できないしたたかさも持ち合わせているソーハン)
代表戦の後、コーチがお父さんに声を掛けたのが始まりだ。ベイラーだったら真剣な話をできる友人やコーチと一緒に戦えると思った。あと、スタートが4人いなくなることも知っていたから、いきなりプレーする機会もあるかもしれないと思ったんだ。
ジェレミー・ソーハン
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迎えた大学シーズン開幕、ベイラーは出だしから15連勝と勢いに乗る。
ソーハンは20分近い出場時間を得て、持ち前の万能性でチームに貢献していた。15戦目でソーハンが足首を捻挫し戦線離脱するとベイラーは続く2試合で敗戦を喫した、ソーハンの貢献度の高さが伺える出来事だ。
とにかく成長したいと思ってここに来た。チームに加わればはじめから影響を与えることができることは分かってたんだ、幸運なことにそれが結果に表れてるね。
ジェレミー・ソーハン
シーズンをカンファレンス首位で駆け抜け全米2連覇を期待されていたベイラーだったが、トーナメント2回戦でノースカロライナ大学に敗れシーズンは終わる。
ソーハンの次なるステージはもちろんNBAだ。
目標はバスケットボール選手としても人としても成長していくことだ、自分がNBAでプレーするビジョンは見えてるよ。
ジェレミー・ソーハン
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おまけ
憧れのオクラホマシティ・サンダー?
Q.あなたはオクラホマシティ・サンダーファンですよね?
そうだよ。
Q.それはあなたがオクラホマで生まれて、母親がオクラホマでプレーしていたからですか?
その通りだ、まだオクラホマに帰省したことはないんだけどね。だからサンダーファンなんだ。
ちなみにプレーを参考にしている選手の1人にラッセル・ウェストブルックの名前を挙げていた。
ジェレミー・ソーハンほど、魅力が詰まった選手は2022年NBAドラフトにいないかもしれない。
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